プロジェクト憲章
プロジェクト憲章の作成プロセス
プロジェクト憲章は立ち上げプロセス群の最も重要なアウトプットです。
プロジェクトマネジメント計画書やスコープ記述書を作成するための重要なインプット情報になります。
PMBOK P761
プロジェクト憲章 プロジェクト憲章の作成プロセス、主要ステークホルダー・リストも参照
アウトプットとして P81
インプットとして P83,124,135,140,152,180,236,279,314,368,402,468,509,518
PMPBOK5.1.1.1 P135
プロジェクト憲章は、プロジェクトが満たすよう意図された、プロジェクトの目的、ハイレベルのプロジェクト記述、前提条件、制約条件、およびハイレベルの要求事項を文書化したものである。
PMPBOK5.2.1.1 P140
プロジェクト憲章は、詳細な要求事項を作成するのに使用される、ハイレベルのプロジェクト記述およびハイレベルの要求事項を文書化したものである。
アウトプット:プロジェクト憲章
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インプット:プロジェクトマネジメント計画書の作成
PMPBOK 4.1.3.1 P83
プロジェクト憲章は、プロジェクトの存在を正式に許可する文章であり、プロジェクトのイニシエータまたはスポンサーが発行する。
プロジェクト憲章は、プロジェクト・マネージャーが母体組織の資源をプロジェクト活動のために使用する権限を与える。
プロジェクト憲章は、プロジェクトが満たすことを意図しているプロジェクト、および
プロダクト、サービス、または所産についてのハイレベルの情報を文書化する。
情報には次のものがある。
・プロジェクトの目的
・測定可能なプロダクト目標と関連する成功基準
・ハイレベルのプロジェクト記述、境界、および主要成果物
・プロジェクトの全体リスク
・要約マイルストーン・スケジュール
・事前承認された財源
・主要ステークホルダー・リスト
・プロジェクト承認要求事項
(例:プロジェクトの成功を判断する事項、プロジェクトの成否を判断する人、プロジェクトの受入承認をする人)
・プロジェクト終了基準
(例:プロジェクトまたはフェーズを終結またはキャンセルするために満たされる条件)
・プロジェクト憲章を許可するスポンサーあるいは他の人物の名前と地位
プロジェクト憲章は、ハイレベルな記述で、主要成果物、マイルストーン、および
プロジェクトに関わる全員の役割と責任へのステークホルダーの共通理解を確実にする。
PMBOK4.2.1.1 P83
プロジェクトチームは、プロジェクト計画の初期開始点としてプロジェクト憲章を使用する。プロジェクト憲章における情報の種類と量は、プロジェクトの複雑性や作成時に既知となっている情報により異なる。
少なくとも、プロジェクト憲章は、プロジェクトマネジメント計画書のさまざまな構成要素で記述されるプロジェクトについてのハイレベルな情報を定義しなければならない。
・プロジェクトの目的
・測定可能なプロダクト目標、関連する成功基準
・ハイレベルの要求事項
・ハイレベルのプロジェクト記述、境界、主たる成果物
・全体的プロジェクト、リスク
・要約マイルストーン・スケジュール
・事前承認済み財務資源
・主たるスタークホルダーのリスト
・プロジェクト承認要件
・プロジェクト終了基準
・任命されたプロジェクト・マネジャーとその責任と権限
・プロジェクト憲章を許可するスポンサー
プロジェクト憲章の作成
例:あなたは、立ち上げの準備として、プロジェクトの境界を特定し目標を達成するために、適切なアプローチを考えている。さらにプロジェクトを取り巻く環境や組織における過去の情報や専門家の判断に基づき、ハイレベルのリスク、前提条件、制約条件などを文書化するプロセスのこと
プロジェクト憲章の内容からプロジェクトの目標を設定し、それを達成するための方法を記述するプロジェクトマネジメントにおける意思決定の基準。プロジェクトマネジメント計画書を作成するためには、まず、どの補助計画書を作成するのかを定義・作成の上でプロジェクトマネジメント計画書に結合する。ステークホルダーの承認を受けた後、プロジェクトの実行が開始される。計画はこの時点で終了するのではなく、実行の結果からの変更、調整を受けることを踏まえて終結まで継続される。
具体例
あなたは、立ち上げの準備として、プロジェクトの境界を特定し目標を達成する為に、適切なアプローチを考えている。さらにプロジェクトを取り巻く環境や組織における過去の情報や専門家の判断に基づき、ハイレベルのリスク、前提条件、制約条件などを文書化するプロセスのこと。
・プロジェクトの概略や方針などを決め、プロジェクトの公式な許可を得て、プロジェクト・キックオフのための文書を作成するプロセス
・プロジェクトを公式に立ち上げるための文書
・記載内容は下記の通り。
・プロジェクトの目的または妥当性
・プロジェクトの目標および成功基準
・要求事項概略
・プロジェクト記述概略
・リスク概略
・要約マイルストーン、スケジュール
・要約予算
・プロジェクト承認要件
・プロジェクト・マネージャーの氏名
・プロジェクト・スポンサーの氏名