NO.121 　ゆでガエル現象について

ゆでガエル現象について

技術士試験まで残り約2か月です。計画通りに進んでなく、厳しい気持ちに直面している方々にとって、これまでの知識を徹底的にブラッシュアップすることが大切です。

本日は、ゆでガエル現象についてお伝えします。

「ゆでガエル現象（Boiling Frog Phenomenon）」とは、ある状況や問題がゆっくりと変化していくために、人々がそれに気付かずに適応してしまう現象を指します。

この現象は、ガエルをゆっくりと湯の中に入れ、温度を徐々に上げていくと、ガエルはその変化に気づかずにゆで上がってしまうという言い伝えに由来しています。ガエルが急激な温度変化に直面した場合は、即座に危険を感じて逃げるでしょうが、変化がゆっくりと進行している場合は、その適応能力の高さから変化に対する警戒心が低下し、最終的には致命的な結果に至るとされています。

この現象は、人間の行動や組織の運営にも応用されることがあります。例えば、組織の状況が徐々に悪化していく場合、一度に大きな変化が起きるわけではないため、関係者が問題の深刻性に気づかずに適応してしまうことがあります。結果として、問題が放置されたり、重要な課題が見過ごされたりすることがあります。

ゆでガエル現象を回避するためには、以下の点に留意する必要があります。

意識的な観察：変化を見逃さないために、日常の中で意識的に状況や問題を観察し、変化を捉える努力が必要です。

情報共有とコミュニケーション：問題や変化について情報を共有し、関係者とのコミュニケーションを活発にすることで、意識を高めることができます。

予防的な対策：問題が深刻化する前に予防的な対策をとることが重要です。問題の兆候を見逃さず、早期に対応することで、大きな被害を未然に防ぐことができます。

ゆでガエル現象は、適応能力や環境への順応性が持つ一面を示すものですが

もし状況が悪化していることに気付いた場合は、以下のアクションを考慮することが重要です。

問題の認識と評価: 状況を客観的に評価し、問題の深刻性や影響範囲を正確に把握します。必要に応じて専門家や関係者との相談を行い、情報を集約して冷静な判断を下すことが大切です。

優先順位の設定: 問題を解決するためには、優先順位を設定し、重要な課題に集中する必要があります。最も影響力のある課題や緊急性の高い問題に優先的に取り組むことで、効果的な対策を講じることができます。

行動計画の策定: 問題解決に向けた具体的な行動計画を策定します。目標や目的を明確にし、必要なリソースやスケジュールを考慮しながら、段階的なアクションプランを立てます。計画を実行に移すことで、問題の改善に向けた具体的な手順を踏むことができます。

モニタリングと評価: 対策を実施した後も、状況の変化を継続的にモニタリングし続けることが重要です。対策の効果を定期的に評価し、必要な修正や追加の対策を行うことで、持続的な改善を実現します。

ゆでガエル現象は、状況の変化に敏感になり、問題解決に向けた主体的な行動を取ることの重要性を示しています。常に状況を見極め、必要な対策を講じることで、成功への道を切り開くことができます。

つまり、ゆでガエル現象を防ぐには、以下３つが大事です。

・環境の変化にアンテナを立て、現実を直視する勇気を持つ

・過去の成功体験にとらわれず、リーダーが変革を主導する

・変わることを良しとする企業文化を構築することが大切

最後に、合格に向けて自己信頼を持ち、周囲のサポートを受けながら、着実に目標に向かって進んでいくことが大切です。限られた時間の中で努力を怠らず、自分自身を信じて合格への道を歩み続けましょう。